ロータス・カルテット~日本に生まれ、世界で花開く四重奏~

日本発、世界が認める四重奏団 — 新生ロータス・カルテット

日本に生まれ、世界で花開く四重奏団、ロータス・カルテットが、2026年を迎えるにあたり新たなステージへと踏み出します。ドイツ・シュトゥットガルトを拠点に、国際的な舞台で活躍を続けてきた彼女たちが、今年から新メンバーを迎え入れます。

2025年よりヴァイオリン奏者として加わるクリスティーネ・ブッシュは、バロック・ヴァイオリンにも造詣が深く、オーケストラのコンサートマスターとしても輝かしいキャリアを持つ音楽家です。彼女を迎えたことで、ロータス・カルテットは「長年の夢が叶った」と語り、情熱的な練習を重ねて新たな音楽の地平を切り拓いています。

メンバー紹介

                 クリスティーネ・ブッシュ(ヴァイオリン)

                 小林幸子(ヴァイオリン)

                 山𥔎智子(ヴィオラ)

                 齋藤千尋(チェロ)

2023年には、高崎芸術劇場にてハイドン、メンデルスゾーン、シューベルトの名曲を演奏し、聴衆から高い評価を得ました。その節目を経て、今回はロータス・カルテットが大切にしてきた作曲家たちの弦楽四重奏曲を実演します。

選ばれた3つの作品は、いずれも細やかな感情の揺らぎが光る名曲揃いです。四人で一つの楽器として息を合わせる彼女たちの一体感溢れる演奏を、ぜひホールでご体感ください。

モーツァルト        弦楽四重奏曲 K.499 ニ長調「ホフマイスター」

ウェーベルン        弦楽四重奏曲(1905)

シューベルト        弦楽四重奏曲 第15番 D877 ト長調

「四人で一つの楽器」と語るロータス・カルテット。彼女たちの心が響き合う演奏は、聴く者の心に深く染み入ります。新たなメンバーを加え、ますます進化したカルテットの響きを、ぜひ会場でご堪能ください。

ロータス・カルテット

~日本に生まれ、世界で花開く四重奏。

プログラムノート

モーツァルト:弦楽四重奏曲第20番 ニ長調 K. 499

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1786年に作曲した弦楽四重奏曲。モーツァルトと親しい仲にあった作曲家で出版業者のフランツ・アントン・ホフマイスター(1754年-1812年)のために作曲されたといわれているため、『ホフマイスター』(Hoffmeister)の愛称で知られる。

フランツ・ヨーゼフ・ハイドンに捧げられた『ハイドン・セット』とプロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム2世に捧げられた『プロシャ王セット』に挟まれた本作は、モーツァルト自身による作品目録によれば、1786年8月19日にウィーンで完成したと記されている。この時代にはやや珍しくポリフォニーが多く用いられているのが特徴であり、メヌエットとトリオにそれは顕著である。

ウェーベルン:弦楽四重奏曲(1905)

シェーンベルクやベルクと並ぶ「新ウィーン楽派」を代表する作曲家ヴェーベルンの最期ほど悲しいものはありません。

ナチス・ドイツの迫害から解放され、戦後ようやく作曲活動を再開するめどが立ったヴェーベルンでしたが、元ナチ親衛隊であった娘婿が闇取引に関与しているという疑いを持たれていたことから、ベランダに出てタバコに火をつけたところを闇取引の合図と誤認され、オーストリア占領軍の米兵に射殺されてしまったのです。これからという時だっただけに、その損失は計り知れません。

難解な現代音楽のイメージがあるヴェーベルンですが、若き日の作風は、美しいメロディに彩られていたようです。1905年に作曲された『弦楽四重奏のための緩徐楽章』はまさにその筆頭。後期ロマン派の薫り漂うこの名曲は、一説によれば、結婚相手とのハイキングがきっかけとなって生まれたといわれています。

シューベルト:弦楽(げんがく)四重奏曲(しじゅうそうきょく)第15番(だい15ばん) ()長調(ちょうちょう)D() 887(887)

フランツ・シューベルトが1826年6月に作曲した弦楽四重奏曲であり、シューベルトは本作完成から2年後の1828年に没したため、本作がこのジャンルの最後の作品となった。

自筆譜に書き込まれた日付によれば、本作は1826年6月20日から30日にかけてのわずか10日間で書き上げられており、手稿のパート譜は1827年に作成されているが、そのパート譜は現在紛失しており、それが作曲者の手によるものかも不明である。

初演は1828年3月26日に、ウィーンの「赤いはりねずみ館」で催されたシューベルト主催の自作演奏会にて、ヨーゼフ・ベーム、カール・ホルツ、フランツ・ヴァイス、ヨーゼフ・リンケらのメンバーによって第1楽章のみ演奏され、これが公開初演とされている(ただし、この日に演奏された作品には「新作」と記録されているものの、調性が書かれていないため『第14番 ニ短調《死と乙女》』(D 810)である可能性が指摘されている)。

全曲初演はシューベルトの没後20年以上が経過した1850年12月8日にウィーンで、ヨーゼフ・ヘルメスベルガー1世率いるヘルメスベルガー弦楽四重奏団によって行われ、楽譜の出版はその翌年の1851年にディアベリ社から「作品161」として出された。曲の構成 

全4楽章、演奏時間は約45分。作風としては管弦楽的(ないしは交響的)な書法の導入が試みられ、トレモロ奏法やユニゾンの多用、音色効果、広い音域の使用といった発想はそれまでの弦楽四重奏曲には見られないものとなっている。

* 第1楽章?アレグロ・モルト・モデラート

ト長調、4分の3拍子、ソナタ形式。

トレモロ奏法が多用され、和声の扱いも独創的で、とくに転調(明暗の変化)では作品全体の重要な要素を形成している。

* 第2楽章 アンダンテ・ウン・ポコ・モート

ホ短調、2分の2拍子(旧全集では4分の4拍子)、ロンド風な形式。

ここでも転調は見られ、嬰ハ短調、変ロ短調、ト短調という風に移調する。ホ短調で開始するコーダはホ長調に変わり、明るい感じに終える。

* 第3楽章 スケルツォ:アレグロ・ヴィヴァーチェ?- トリオ:アレグレット

ロ短調 ト長調、4分の3拍子、複合三部形式。

冒頭で奏される動機やトリオでもやはり転調が見られ、トリオは素朴なレントラー舞曲となる。

* 第4楽章 アレグロ・アッサイ

ト長調、8分の6拍子。ロンドソナタ風の形式。

無窮動的リズムを伴うが、このリズムはタランテラによる(このタランテラも『死と乙女』の終楽章と共通している)。第1楽章と同様、ト長調からト短調のように転調の多用が随所に見られる。

チケットのお買い求めは、https://shop.kuukanai.com/