二つのヴァイオリンとピアノによるスペシャルコンサート

フランス音楽界至宝の音色

二つのヴァイオリンとピアノによるスペシャルコンサート
この度、特別な音楽体験をお届けする「二つのヴァイオリンとピアノによるスペシャルコンサート」を開催いたします。本公演では、選りすぐりの演奏家が参画し、魅力的な楽曲を厳選してお届けいたします。

美しい旋律が織りなす二つのヴァイオリンとピアノによるアンサンブルは、聴く人の心に深く響くことでしょう。古典から現代の名曲まで、多彩なレパートリーをお楽しみいただけます。ヴァイオリンの音色とピアノのハーモニーが織りなす、感動的な音楽のひとときをお約束いたします。心の奥に響く音楽で、特別な時間を過ごしてください。

■開催日時と場所 2025年3月26日(水曜日)18:30開演(18:00開場) :高崎芸術劇場音楽ホール

■チケット情報  全席指定 S席 5,000円 A席 4,000円 Under 25 3,000円ホールの魅力を最大限に楽しむために、ぜひ足をお運びください。

■出演者 二つのヴァイオリンを担当するのは、実力派の若手演奏家たち。ピアノ伴奏には定評のある名手をお迎えし、素晴らしい演奏から目が離せません。特別な夜のために集まった才能豊かな音楽家たちと共に、皆さまに感動をお届けします。 音楽の力で心を豊かにし、素晴らしい思い出をともに築けることを願っています。この機会に、ぜひ「二つのヴァイオリンとピアノによるスペシャルコンサート」で特別なひとときをお楽しみください。

※ 全席座席指定のため、ご希望の席をご連絡ください。

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ギョーム・ルクー 

ピアノとヴァイオリンのためのソナタ ト長調

Guillaume Lekeu /Sonata for Violin and piano in G major

D. ショスタコーヴィチ:

  二つのヴァイオリンとピアノのための5つの小品

  D.Shostakovich/Five Pieces for 2 Violins and Piano

S・プロコフィエフ:

   二つのヴァイオリンのためのソナタ ハ長調 作品.56

    S.Prokofiev/Sonata for 2 Violins C in major op.5

C・フランク ヴァイオリン・ソナタ イ長調

C・Franck/Sonata for Violin and Piano in A major

音 楽 家 が できること 、音 楽 家 だ からできること

今回登場する作曲家プロコフィエフは、ウクライナ・ロシア紛争の起点となったドネツィク州で1891年に生まれ、古典交響曲の初演後、アメリカへの亡命を決意し、1918年5月7日、モスクワを旅立ちシベリア鉄道にてウラジオストク、6月1日、敦賀港に到着、19日から奈良ホテルに宿泊、奈良公園を散策している。今回3月22日に奈良でプロコフィエフのソナタを演奏した二人は、どんな想いで演奏するだろうか。奈良では「公園には聖なる鹿が歩き回って、よくなついていて、パンをやると取り囲まれてしまう。池には、金色の魚がいて、太っていていやらしいが、これも聖なるものだ。」と記している。ピアノ協奏曲3番には、「越後獅子」の旋律が流用されたといわれるが、以前実演に接した時にそれを感じることはなかった。祖国を離れ20年弱の亡命生活から祖国に戻るプロコフィエフとは、対照的に、ショスタコーヴィッチは、ロシアで生涯を過ごした。二人とも、いわゆる芸術に対するイデオロギーの統制である「ジターノフ批判」を受け、ロシアで音楽生活は、制約がある中で、二人の作曲家のアイデンティーは、自国と他国を彷徨し、共に境界線を生きてゆく作曲家として多くの名作を残した。

一方、プロコフィエフとショスタコーヴィッチの作品をはさみ、パリ高等音楽院の伝統を引き継いだ希少なヴァイオリニスト・オリヴィエ・シャルリとエマニュエル・シュトロッセによる、ルクーとフランクの名曲は、何を意味するだろうか。浜野が、日本で東京シティ・フィル等のコンサートマスターなどの要職を歴任したが、なぜ、フランスにわたりオリヴィエ・シャルリエを師と選んだのか?それは、日本とヨーロッパを彷徨する演奏家として自らのアイデンティーを求めてだろう。教会音楽は、その響きが芳醇で、次のフレーズが始まるときに、その前小節の残響が残り、その境界がなくなってしまうという。まさに境界線で活動する彼は、その境界を埋めることを目指すことである。それは、同時代にとどまることはなく、後世にもつながる普遍的な意味を探ることにある。未来のために大切な遺産を築き上げることを目的としているのだろう。そして芸術は、現代社会にも問いかけることのできるミッションを担っていることだ。そんな思いをもって、本日の演奏会を楽しんでいただければ、苦難を乗り越えて実現できて、本望である。

プロコフィエフが逗留したと思われる当時の奈良ホテル

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